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これまで と これから

海の向こうからおみやげ持ってきた。

美味しさに目覚めたもの

 

小さいころから食が細くて、病弱だったせいもあるのか、あまり食べ物に関心がなかった。

 

好きな食べ物は?と聞かれても、答えていたのはせいぜい、

 チョコレート、いちご、桃・・・・


たまに家族でレストランに行っても、頼むのはいつもナポリタンとかハンバーグ・・・お子様全開な好みだけど、ずっとそんな感じだった。

 

そんな私が今は、食べ物を口にする時には、季節や旬を意識したり、味や香りや食感を味わったり、どれと一緒に食べたらより美味しいかということを考えたり、あぁなんて美味しいんだろう!という瞬間に感動したり、喜んだりする人間に変容した。

 

イタリアで生活するようになってから。

 

これは私にとって、人生における、新たな発見だった。

 

とくに野菜、果物が大好きになった。
どの野菜も、果物も、味がそれぞれ個性的でみずみずしくて、本当に美味しい。 

 

思うに、太陽の強さが関係してるんじゃないかな。 
イタリアの太陽は、夏なんか特に、町なかを歩いてると、
「灼―かーれーてーるー・・・・・」
とひしひし感じるほど、すんごく強い。
しばらくぶりに会った友達に「海行った?」と聞かれ、
「ううん、チェントロ焼け・・・・」と答えるのは、夏のあるある話。(チェントロは町の繁華街エリアのことね)

 

ナスやペペローネ(パプリカ)なんか、サイズが日本ではありえないほどバカでかくて、最初見た時びっくりした。育ちすぎでしょー・・・・と思ったけど、これはさすがに品種がちがうのかも?

 

果物は、もともと桃は好きだったけど、イタリアの桃は種類が豊富。
皮がベルベットみたいな、日本の桃とよく似ているのや、皮がプラムみたいにつるつるしている桃、かたちの可愛い「つぶれもも」と勝手に呼んでた桃とか、シーズンにはよくメルカートで買ってた。
どれも少し酸味のある甘さで、ジューシーで、とても美味しくて大好きだった。

 

イチゴはでも、日本の苺のほうがずっと美味しい。
イタリアのは粒が小さくて、味もそこそこで、美味しさに感動したことはなかった。 
それよりも、よく下の苺にカビが ほわっ とかかってたりして、イチゴを選ぶときは下からもよく見る!が自分のなかで鉄則になったものでした。

 

でも、イチジクとか、オレンジとか、グレープフルーツとか、ぶどうも、イタリアの果物は味が濃くてどれもすごく美味しい。

 

シチリアの、中が真っ赤なオレンジも甘みが強くて美味しいので、市場ではわりといつもそればっかり買っていたし、バールで生絞りジュース(スプレムータSpuremuta)を頼むときも、アランチャロッサ(赤いオレンジ)で作ってもらうことが多かった。

 

日本に居た時との何よりの違いは、りんごやぶどう、桃も時には、皮を剥かずに食べるようになったこと。 

 

水でさっと洗うだけ。

 
周りのイタリア人が食べてるようにマネして食べてたら、いつの間にかそれが普通になった。

 

野菜も、人参なんて特にもう、ぜったい皮剥かないで丸ごと使う。

 

野菜も果物も、皮と身の間にいちばん栄養が詰まってるなんてこと、イタリアでベジタリアンの友達が教えてくれるまで知らなかった。


 
イタリアでは農薬の問題の話はまるで聞かなかったんだけど、いちおう

Bio(ビオ)と言って、

有機農業で作られた野菜だとか、

ここはそういう食品を売っている店、

とかいう差別化はあった。値段はやっぱり少し高め。

 


そういう商品や情報に敏感なのは、普通の人たちよりベジタリアンの人が多かった。


ベジタリアンといっても、彼らの中でもタイプが分かれてて、卵やチーズなど、動物由来のもの全てを食べない人もいれば、お肉は食べないけど魚は食べる、といった人もいた。

 

マクロビオティックという言葉も、私が初めて知ったのは、イタリアでフィレンツェ人のベジタリアンから教えてもらった時だったりする。


日本の人が提唱した考えなんだってね。


聞いたことのない言葉だったので、最初に「こういうものだよ」って概要を聞かされたときも、ピンと来なくて、
「・・・・・ルドルフ・シュタイナー、関係ある?」
と質問したら、

何言ってんだ!日本のテオリーア(teoria、「学説」とか。英語のtheory)だぞ!
何で日本人なのに君はマクロビ知らないんだ? と嘆かれた。
ちなみにイタリア語では、マクロビオーティカ(Macrobiotica)と言います。

テオリーアじゃなくて、フィロゾフィーア(filosofia「哲学」)と表現する時も。

 

そういえば、食の問題といえば、中国の危険な食品はこちらでも問題視されてたけど・・・今回は割愛。

 

さて、チーズも、日本ではせいぜいプロセスチーズくらいしか食べてなくて、とろけるチーズが至上の美味しさのチーズだと思ってた私だから(だってハイジのおじいさんが暖炉で作るチーズにいちばん似てたのアレだったから)、イタリアで暮らすうち、

あぁ日本を出てきてよかった・・・・名前を知りもしなかった、いろんなチーズが、想像を超える美味しさのチーズたちが、こんなにたくさんあるなんて!

と神様に感謝した。 
トスカーナ産だけじゃなくて、イタリア中のチーズだけど。

 

モッツァレッラは本当の水牛のミルクで作っているのは、モッツァレッラディブーファラという名前で区別されてるから、イタリアに行ったら、ただのモッツァレッラじゃなく、ちゃんとブーファラ(Bufala英語のバッファロー)のを指定して食べてほしい。


ナポリが本場だけど、作る工房によっても少し味わいは変わるし、新鮮であればどれも美味しいと思う。
でも本場ナポリ産で、コレ・・・少し塩分強くない?っていう、あまり美味しくないxxxと思うブーファラもあった。
当たりハズレは存在します。

 

プーリアで出会ったブッラータ(Burrata)・・・・
大好きで、それに夢中になってしまうほどの大好物のことを、イタリア人たちは
「私の麻薬」
という言い方をする。(la mia droga ラミアドローガ) 
ブッラータ、あれは危険。 カロリー高いし・・・・ 

でもあれは正に、「私の麻薬」だった。 

モッツァレッラの中に巾着状態で、濃いクリームとフレッシュチーズの切れ端?たちが詰められてる、罪作りなイタリア芸術作品で・・・
フレッシュなものは柔らかくて、死ぬほど美味しくて、
最初オリーブオイルを少しかけて食べさせてくれたけど、何もかけなくてももはやそれだけで美味しかった。
バルサミコ酢(クレーマ Crema のほう)をかけて食べても、また美味しいし。
このチーズも工房によって、柔らかさとか味わいに差がある。
逆に言えば、バリエーションの楽しみがある・・・・・・あああああ危険すぎる★


フィレンツェでは滅多にお見掛けしません。

あっても コレジャナイ感じで、あまり感動できない。 
プーリアへ行った人はぜひ、「地元産のもの」を食べて下さい。

 

北イタリアのアジアーゴや、トスカーナサルデーニャ、そしてローマのペコリーノも赤ワインと食べると美味しいので、よく買っていた。リコッタはドルチェ(甘い系)とサラート(塩味系)、両方の食べ方に使える万能選手で冷蔵庫には常に入ってたし。

 
パルミジャーノレッジャーノはもうよく知られていて、日本でもちゃんと本物が手に入るのでありがたいけど、ゴルゴンゾーラマスカルポーネが順に二層に重なっている、スーパーで売っていた商品は、どこかで売っていないだろうか。あれはトスカーナパンよりも、バゲットに乗っけて食べると美味しかったなあ。

 

モッツァレッラにはオリーブオイルが一番合うと思うけど、それ以外のチーズ(言い忘れたけどイタリア語でチーズはフォルマッジョFormaggio。複数フォルマッジ)には、甘さのなかに苦味のある、栗(の花?)の蜂蜜を少しかけていただくのも、また別の美味しさでおススメ。ハード、セミハードのチーズには特に。

 

リコッタみたいなフレッシュタイプには、アカシアの蜂蜜や、Bioのフルーツジャムをかけて食べると美味しかったよ。

 

暖かい季節になると、夕方、テラスで蜂蜜かけたチーズと、味が濃い目のサラミーニやプロシュット(生ハム)でよくアペリティーヴォ(食前酒)してた。


 
テラスのない家に住んでた時は、友達や恋人とミケランジェロ広場まで上って、階段のところでアペリしたこともある。


町のお惣菜屋さんで何種類かサラミや生ハムを切ってもらって、チーズも切ってもらって、スーパーでワインを買ってバッグに詰めてミケランジェロ広場まで登る!


 
夕焼け色に染まるフィレンツェの街を眼下に見ながらすてきなアペリティーヴォができるけど、予め家からワインオープナーとグラス(割るのが心配なら紙コップでも)、あともし必要なら、フォークとナプキンを持っていくのを忘れずに♪