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これまで と これから

海の向こうからおみやげ持ってきた。

おこられた話

 

日本で幼稚園の先生をしていたミエちゃんは、
ちょうどひとまわり年下のサルヴァトーレくんとつきあっていた。


ある夜たまたま同じ店で飲んでいた縁で知り合ったそうで、
面倒見のいいミエちゃんと
まだ19歳のサルヴァトーレは仲が良く、
毎日ミエちゃんの学校が終わると ずっと一緒にいたから、
私たち同じ語学学校の生徒たちともよく一緒に遊んだ。

 

サルヴァトーレは日本のアニメやマンガが大好きな
いわゆる オタクのイタリア人で、
日本にいつか行ってみたい という夢を持っていた。

 

日本語も勉強したい と言っていたので、
ときどき教えてあげていた。

 

「イタリア語では、自分のことを言うときは 
io(イオ) っていう言葉しかないけど、
日本語には いろんな<自分>の言い方があるんだよ。」

 

ふんふんと聞き入るサルヴァトーレ。

 

「性別とか 年齢によって 言い方が変わるんだけど、
サルヴァトーレみたいな若い男の子は、
自分のことを オイラ って言葉で呼ぶんだ。」

 

そうなんだー 
と知識が増えたことに喜んでくれて、
さっそく「オイラ」の発音練習を始めたのはいいけど
イタリア語の特徴でもあるんだけど、 
変にアクセントのついた発音になってしまう。


 
「アクセントはつけないの。オイラ。音がわずかに下がる感じ。わかる?」
と 真面目に指導してあげる。

 

そこへミエちゃんが割って入ってきた。

 

「ちょっとるりちゃん! サルヴァトーレに変なこと教えないで!」

 

 

だって、イタリア人の若い男の子が
自分のこと おいらって呼んでたら かわいいじゃん・・・・

 

 

怒られちゃったー・・・・と しゅんとなるオイラだった・・・・・・