これまで と これから

海の向こうからおみやげ持ってきた。

ときめくしぐさ

 

ルカは 一般的なイタリア男性のイメージとは かけ離れた男で
基本、いつも生真面目な顔つきしてて、あまり笑わない。

 

ぶっちゃけ根暗。

 

普通に女性は好きだが、一般イメージのイタリア男性みたいに
女性に気さくに話しかけたりはしない(≦できない)タイプ。

 

ロカーレ(Locale 夜お酒飲める店の総称)で、
ゲイの熱い視線(*)を受ける程度に見た目はいいのに、 

 

面倒くさがり  社交性低い  自己評価低い

 

の三拍子のせいか、
高校生の頃に初めて出来た、けど数ヵ月後あっさりフラれた
年上の彼女以降、
10年以上 恋人も出来ずにいたそうだ。

 

(*)イタリアでは男女間よりもゲイ間のほうが、
見た目の良し悪しに厳しい・・・そうです。

 

そんなルカは

 

「まさか俺の人生でガイジンと関わることがあるとは
思ってなかった」 
のに
日本人の私と出会い、
どういうわけか 恋仲になった。
 

本人曰く 
「ストレガート」
(Stregato 「(男性が)魔法をかけられた状態」のこと。
女性が言う場合は ストレガータ。
ちなみに魔女のことをイタリア語でストレーガStregaと言う)

 

20代の若い身空を まるまる独り身で過ごしてたわけだから
女性の扱いには あまり慣れてなかったはずなんだけど

 

出会った当初から ちゃんとエスコートしてくれてたし
女性に飢えていたかの様な  がっつくような態度(笑)も
全然なかったし

 

むしろ落ち着いた 余裕ある態度だったので
私は最初
「毎月つきあう女の子を
とっかえひっかえしている手合いか?」
と警戒していた。

 

後になって
「あの頃は 君に見透かされないよう、
必死に大人の男の演技してた」
と笑っていたけど

 

イタリア人DNAの為せる技なのか、
どちらかというと ルカに負けず劣らず無骨で、
多分に 女性らしさに欠ける私ですら、
思わずきゅんとするしぐさを、時々された。

 

ちなみに 
初めて二人だけで出かけたデートで いろいろと話していたとき
ルカが私より 8歳年下だったことが判明。

 

「え?」 (゚∀゚;)
「え?」 (゚∀゚;;)


でしたよ、お互い・・・・(笑)

 

「ま、ますます好きになったよ!」
というセリフが このとき
イタリア男的状況救済対応フレーズとして、データに記録されました。
必要な人はメモをとっておくように★

 

この人は 一般的なイタリア人の若者と少し状況が違って
20歳頃から親元を離れ 一人暮らしをしていたからか
(30代、40代でも 親元で暮らしている人も多い。主に経済的理由で)
精神年齢は 実年齢より 高かったと思う。
だからたぶん 私との8歳の年齢差も 
気にならなかったのかと思う。 
むしろ 私を子供扱いする時も あるくらいだった。

 

そんな 年下のイタリア人の恋人とは
歩くときは必ず 手をつないで歩くか、
彼の曲げた腕に私がつかまって歩くか だったんだけど

 

指の太さが違うから
私は手をふつうにつなぐほうが 指が疲れなくて好きなのに、
ルカは お互いの指をぜんぶ組み合うつなぎかたが好きで、
(コレけっこう他の男の人でもそうだったかも)
二人で静かな <組み直しの攻防戦> もやってたりした。

 

でもまあ
暑い季節は ルカの好きな組み方のほうが ゆるく手をつなげるから
手に汗をかかずに済んだし
寒い季節は 私の好きな組み方のほうが 手が温かかった。

 

そうして歩いてると
ときどき ふいっと
自分の手ごと 私の手を持ち上げて、
甲のところに 静かに 強く、
唇を圧し当てる。
目は進行方向見たまんま、歩きながら。

 

私はとつぜん手を持ち上げられて
「なんだ?」 てなるから
ルカを見るんだけど、
すぐに私の視線には応えない。

 

<自分に向けられる私の視線>を
しばしそうやって、味わって楽しんでる。

 

唇の上で私の肌の感触を 同時に味わいながら。

 

そうやってキスして、手を元の位置まで下ろしてから
初めて私を見つめ返して、 ニッと少し笑う。

 

そしてそのとき <気が向いたら> 足を停め、
道の真ん中だろうが かまわず抱き寄せて、
そのときに気が済むキスをする。

 

イタリアだから、私も往来の目はべつに気にならない。 
イタリア人だけじゃなく 世界中からの観光客たちが
あちこちの街角でラブシーンしてるし 
(ちゅーとかハグです。 念のため)
だいたい誰も見てないし。

 

そういう時のキスの仕方も いろいろバリエーションがあったけど、
上から覆いかぶさるように
ゆ・・・・っくりと 唇で 唇を包み込んで
そのあと やはり唇で 
唇をほどいてくるキスには、
あやうく 腰が砕けそうになったりした。

 

夏や 夜の集まりで
私が 肩や 背中の開いてる服を着てるとき
席を外して戻ってきた彼が 
私に声をかけて振り向かせるより、
後ろから静かに近づいて
いきなり でもそっと  肩や 首にキスして
「戻ったよ」 と知らせるやり方とか。
(肌が出てない服のときは、頭やこめかみにキスが来る)

 

同じ部屋の 離れた位置にいるときは
(友達の家や、どこかの会場とかでも)
こっちを じっと見つめて来て、
視線に気づいた私と目が合ったら
チュッと しぐさだけでキスを送ってきたりとか。
(手で投げないで唇だけで。 
「元気かー?」 とか
「問題ないか?」 みたいな表情で。) 

 

お店やレストラン 旅先のホテルなどで
ちょっとしたことでも
従業員と話をするのは 基本的にいつも 男性の役目だから
私は人との交渉事をしなくて済んで 
その間ずっと リラックスして待っていればよかったし

 

そういった役割を終えて 私の元に戻って来る彼にはいつも
感謝と ねぎらいの気持ちが高まるので
自然と 優しくしたい気持ちにもなり
彼のことを 頼もしい と感じるようにもなってた。

 

家で私が本を読んでいたり、
台所仕事など、何かに集中しているとき

 

「アモーレ!」 と 急に呼ばれて、(ガチでそう呼ばれてました☆)
私が 条件反射で顔を上げたり
振り向いて 視線が合った瞬間、

 

「ティアーモ エ?(Ti amo, eh? 愛してるからね?)」
と 笑顔で言ってきたり。

 

二人で立っている時はほぼ常に、
背中というか、私のどちらかの肩は
彼の身体に触れていた。
並んで立っている時は、手を繋いで来ていたし
身体を完全に離すことは ほとんどなかった気がする。

 

ソファなどに座る時も
ちゃんと 横に座るスペースがあっても
私はたいてい ルカの足の間や膝の上に座(らされ)ることになって
彼の上半身が 私の背もたれ代わりだったし

 

友達たちと おしゃべりしている間でも
時々 頭や こめかみや 頬に唇で触れることは
他のカップルたちもよくし合っていた。 (女性→男性もしてた)

 

常に自分の身体が感じている その体温で
「後ろに居てくれている」 「私は守られている」 
という安心感を、いつも感じさせてくれたと思う。

 

あの不思議な しっかりとした 気持ちの安定感・・・・
小さい時から 親にすら
安心して甘えることの出来なかった私にとってそれは 
全く未知で 新しい 心理的体験だった。

 

近くでも 遠くからでも、横顔もよく見られてた。
私は鈍いほうだから そんなことにはぜんぜん気が付かなくて
頬に落ちてる髪の毛を とつぜん
指先で耳にそっとかけてくれたりするので、やっと気づくんだけど。 

 

あとは、部屋の隅から 「アモーレ」 と静かに呼びかけて、
「クアントセイベッラ(Quanto sei bella 君はなんてきれいなんだ)」
と しみじみとした感じで言ってくれたり。

 

そうやって 普段の生活のなかで
<二人で微笑みを交わし合う瞬間> をつくってくれるのは、
やっぱり
イタリア人のルカのほうだった。

 

そんな風に 微笑みを交わし合ったら 
その些細なひと時を まるで
決まった音で 韻を踏むかのように
いつも必ず 静かなキスで終わらせるのも
イタリアの生活文化だったのだろうか

 

私は異文化に対しては 基本的に
拒絶反応よりも 好奇心の方が強くて
どうやらたぶん 順応性も高い方なので
私も 日本人なりに 
そういうやり方に だんだんと慣れて、
自分からも 少しは出来るようになりましたケドね。
(たぶんね。 足りてなかったらしいけど・・・←クレーム来てたから★)
 

 

イタリア人男性のやり方、
興味のあるかたは 参考にしてみてください。

 

何も全く同じことをする必要はないけど、
イタリア男性が どうして
世界の 他の国の女性たちにとっても憧れの対象なのか? と 
疑問(笑) を持っている人や

 

彼らの様に女性をエスコートしてみたいけど
どんなふうに振舞ったらいいか イマイチわからない
<向上心ある男性たち> (だけ)に

 

イタリア男、あいつらこんなことしてますぜ
と ご注進してみました☆

 

先行されている分野に於いては 謙虚に学び、
やがては 本家をも凌駕する日本人ですよ

 

どんな分野でも 本気で向上を目指せば、
いずれはお株を奪えるようになるはず。 

 

頑張って欲しいです。 
(てか、お願い。切実☆)

 

昔から(明治期とか) 日本人男性も
欧米女性を含む各国の女性たちにだって 
モテていた記録もあるわけだから、
いろいろと トータルで男を磨いて もっと洗練されていけば
もともとの 真面目な誠実さ という、
世の中の女性が特に求める資質をもつ日本人男性は
アドバンテージが 高くなると思うんだよね。

 

見た目だって
私が住んでた時期だって 日本人男性たちの中には、
あの人ハンサム♡ だとか 
カワイイ♡ だとか言われて、
イタリア女性たちに人気のある人もいたよ。 

 

(但し ゲイも含む ^^; イタリア人のゲイの子が
「日本人の男の子って肌がきれいだよね♡」 と言ってたのは聞いた)

 

イタリア人が 人を見るときは
やはり最初に目につく容姿に先ず反応する っていう傾向はあるけど
(世界中わりとどこでも これ↑は同じだと思う)
顔の美醜よりもむしろ 表情、 顔つき、 の方に敏感だと 私は思った。

 

「美しいけれど感じの悪い人」 だと思ったら 話しかけもしないけど
「なんかこいつ、感じが良くておもしろいぞ」 と思ったら
外国人だろうが 言葉が満足に通じ合わなかろうが 
構わず話しかけて コミュニケートしようとする。

 

<その人>に興味を向けて 
その人と話し、 
その人自身を 知ろうとする。

 

年齢、国籍、職業などは その人を彩るデータのひとつでしかなくて
それよりも 
どんな表情で どんな話し方で 語る人なのか
どんなことを口にする人なのか


Simpaticoか  Antipaticoか、 そちらのほうが重要視される。 
(「シンパーティコ」 「アンティパーテイコ」
それぞれ 「感じが良い」 「感じが悪い」 の意味。
女性の場合は語尾がaになって、「シンパーティカ」 に変化)

 

私は そういう部分にも 日本とイタリアの社会文化の差異を見ていた。

 

日本では 人を評価するとき
その人自身から直接 対話を通じて情報を得るよりも 
先ず
カテゴライズから入ろうとする傾向があるから。 

 

日本人は 新しく人と出会うと
年齢と職業は なるべくすぐ そして ほぼ必ず 知ろうとしたがる。
まるでそのデータがないと、自分にはその人を評価する術がない 
とでもいうように。

 

特に 恋人を求める時には
自分の感性や 性格や 価値観に 
親和性や 共通のものがあるかどうか
その人自身を知ろうとするよりも

 

そういったデータの方を ことさら熱心に知ろうとし、
そこで <自分の求める条件> を満たしていない と思ったら
すぐに 興味の対象から外したりする人もいる。

 

私も日本人ではあるけれど
昔から 一般的な日本人ではなかったので
そういう感覚は よくわからなかった。

 

イタリアの 
データよりもその人自身と向き合う といった社会文化のほうが
自分が自然に同化でき、自然に呼吸していられた。

 

けれど だからといって
イタリア風がすべて 自分の感覚と親和性があるわけでもなかった。 
状況によりけり というのだろうか・・・・

 

ゆえに

 

イタリアでは たしかにあまり気にならなかったけど
日本だとやっぱり 街なかでのキスは
人の目が気になるし
恥ずかしいから、

 

ルカと日本へ行くときは
日本では 日本の文化を尊重して、
人前でそういうことはやらないようにしようね!
(というより 頼むからするんじゃないぞ?)
と何度も念を押した。

 

 

<郷に入っては郷に従え>
という言葉は、
イタリアでも よく言われている言葉なんです。